WordPress vs ノーコード?CMS選びで失敗しない判断基準
CMSの選択ミスで年間100万円損する理由
「WordPressって聞いたことあるけど、STUDIOやWixの方が簡単そう」
この判断が、3年間で300万円の差を生む可能性があります。なぜなら、CMSの選択は初期費用だけでなく、運用コスト、拡張性、移行コストすべてに影響するからです。
1. 主要CMS/ツールの特徴比較
5大プラットフォームの全体像
| CMS | 初期費用 | 月額費用 | 自由度 | 学習コスト | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| WordPress | 50-300万円 | 1-5万円 | ★★★★★ | 高い | 中〜大規模サイト |
| Wix | 0-30万円 | 1,500-3,500円 | ★★☆☆☆ | 低い | 小規模・個人サイト |
| STUDIO | 10-100万円 | 980-4,980円 | ★★★☆☆ | 中程度 | デザイン重視サイト |
| Shopify | 30-200万円 | 3,000-40,000円 | ★★★★☆ | 中程度 | ECサイト専門 |
| Squarespace | 5-50万円 | 1,800-5,400円 | ★★☆☆☆ | 低い | ポートフォリオ |
それぞれの致命的な弱点
WordPress
- セキュリティ対策が必須(放置すると改ざんリスク)
- プラグイン依存で不具合リスク
- 定期的なアップデートが必要
Wix
- SEOが弱い(検索上位が困難)
- 表示速度が遅い
- 他プラットフォームへの移行がほぼ不可能
STUDIO
- 複雑な機能追加が困難
- 大規模サイトには不向き
- エクスポート機能がない
Shopify
- EC以外の用途には不向き
- 日本の商慣習に合わない部分あり
- アプリ課金で月額費用が膨らむ
2. 更新担当者のスキル別おすすめCMS
スキルレベル診断
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3. セキュリティとアップデートの現実
CMSごとの年間メンテナンスコスト
| 項目 | WordPress | Wix/STUDIO | 独自開発 |
|---|---|---|---|
| セキュリティ更新 | 月1万円〜 | 不要(自動) | 月3万円〜 |
| バックアップ | 月5千円〜 | 不要(自動) | 月1万円〜 |
| プラグイン更新 | 月5千円〜 | なし | なし |
| サーバー保守 | 月1万円〜 | 不要 | 月2万円〜 |
| 年間合計 | 36万円〜 | 0円 | 72万円〜 |
放置した場合のリスク
実際にあったトラブル事例
-
改ざん被害(WordPress放置6ヶ月)
- 海外の偽薬サイトへ誘導
- Google検索結果から削除
- 復旧費用: 50万円
-
データ全損(バックアップなし)
- サーバー障害で全データ消失
- 3年分のブログ記事が消滅
- 機会損失: 推定300万円
-
プラグイン脆弱性(更新忘れ)
- 顧客情報1万件流出
- 謝罪広告費: 200万円
- 信用失墜: 計測不能
4. 保守契約の必要性判断フロー
保守契約が必要なケース
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保守契約の相場と内容
| プラン | 月額費用 | 含まれる内容 | こんな企業向け |
|---|---|---|---|
| ライト | 1-2万円 | 監視、バックアップのみ | 静的サイト |
| スタンダード | 3-5万円 | +月1回の更新作業 | 一般企業 |
| プレミアム | 10万円〜 | +即日対応、改修込み | EC・会員サイト |
5. カスタマイズの限界を知る
CMS別カスタマイズ可能範囲
| 要望 | WordPress | Wix | STUDIO | 実装難易度 |
|---|---|---|---|---|
| 会員機能追加 | ◎ | △ | △ | 中 |
| 決済機能追加 | ◎ | ○ | △ | 高 |
| 予約システム | ◎ | ○ | × | 高 |
| 多言語対応 | ◎ | ○ | △ | 中 |
| API連携 | ◎ | × | △ | 高 |
| 独自デザイン | ◎ | △ | ○ | 低 |
凡例: ◎完全対応 ○制限あり △外部ツール必要 ×不可
将来の拡張を見据えた選び方
3年後によくある要望
- オンライン決済を追加したい
- 会員限定コンテンツを作りたい
- 予約システムを組み込みたい
- 他システムと連携したい
- スマホアプリを作りたい
これらの可能性が1つでもあるなら、最初からWordPressを選ぶべきです。
6. 移行コストの恐怖
プラットフォーム移行の実際のコスト
| 移行元 | 移行先 | 移行費用 | 期間 | データ移行率 |
|---|---|---|---|---|
| Wix | WordPress | 100-300万円 | 2-3ヶ月 | 60% |
| STUDIO | WordPress | 80-200万円 | 1-2ヶ月 | 70% |
| WordPress | WordPress | 30-100万円 | 2-4週間 | 95% |
| 独自開発 | WordPress | 200-500万円 | 3-6ヶ月 | 80% |
移行で失われるもの
- SEOの評価(一時的に検索順位下落)
- 被リンク(URLが変わる場合)
- 会員データ(システムによって)
- 過去の更新履歴
まとめ:CMS選定チェックリスト
絶対に外せない確認項目
・3年間の総コストを計算したか
(初期費用 + 月額費用×36 + 保守費用)
・更新担当者のスキルと適合するか
・将来の機能拡張の可能性を検討したか
・データのエクスポートが可能か
・セキュリティ対策の方法が明確か
・同業他社の導入事例があるか
・制作会社がそのCMSに精通しているか
・日本語サポートが充実しているか
結論:迷ったらWordPress
理由:
- 実績 - 世界のWebサイトの43%が利用
- 人材 - 対応できる制作会社・人材が豊富
- 拡張性 - プラグイン6万個以上
- 資産性 - データ移行・バックアップが容易
- 情報量 - トラブル解決策がネットに豊富
ただし、ECサイトならShopify、1年限定のキャンペーンサイトならSTUDIOなど、用途が明確な場合は専門特化型を選ぶ価値があります。
「安いから」「簡単そうだから」という理由だけでCMSを選ぶと、3年後に必ず後悔します。初期投資をケチって、運用コストで大損するのが、Web発注の最も多い失敗パターンです。
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